紅茶販売所 ねこまちティーズ

毎日の美味しい一杯のために!

7月31日(日)は無印良品前橋朝日町店さんの群馬つながる市に出店いたします

 

7月31日(日)は先月に続きまして、無印良品前橋朝日町店さんのつながる市に出店いたします。

4月の2回の出店を数えますと、今回で4回目の出店となるイベントです。

この日はmonsoon donutsさん、はるぱんさん、奥利根自然園さんとご一緒させていただきます。

出店者さんや無印良品さんの素敵な食べ物にあおねこの紅茶のペアリングはいかがでしょうか?

今回はティーバッグ中心のセレクトで、茶葉はこころの茶(屋久島の紅茶と緑茶)をお持ちする予定です

今回もどうぞ足をお運びください。

 

なお店舗はこの日、臨時休業とさせていただきます。

ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承ください。

よろしくお願いいたします。

 

☆イベント詳細

https://www.muji.com/jp/ja/event/event_detail/?selectEventId=3940

 

 

6月26日(日)は無印良品前橋朝日町店さんのつながる市に出店いたします

 

今回は出店のお知らせです。

4月も出店させていただきました無印良品前橋朝日町店さんのつながる市に出店いたします。

日程は6月26日の日曜日で、この日は誠に申し訳ないのですが店舗を臨時休業させていただきます。

店舗を構えてから約九年、数えるほどしかイベントなどの出店をしてきませんでしたが、正直なところコロナ禍でお客様に足を運んでもらえる機会も減りまして、改めて当店を知っていただけるようにとイベント出店をすることにしました。

また「あおねこの紅茶」も、もっと多くの方に知っていただきたいと思っています。

今後も7月末、8月末の日曜日につながる市への出店を予定しております。

あまり臨時休業をしてこなかった当店ですが、少しずついままでになかったアクションを起こしていこうと思っていますので、ご不便をおかけいたしますがご了承くださいませ。

6月26日は無印良品前橋朝日町店さんでお待ちしております。

www.muji.com

 

臨時休業のお知らせ

 

急で申し訳ないのですが、臨時休業のお知らせです。

店主の私が目の手術が必要な状態になりまして、6月11日(土)と6月12日(日)と臨時休業をいただきます。

手術自体は日帰りのものなのですが、手術後の安静期間などもありますし、一応の予定としまして12日までお休みさせていただきます。

術後の経過などでもしかしたら臨時休業が伸びるかもしれません。

またその際はお知らせいたしますので、ご迷惑をおかけいたしますがご理解のほどよろしくお願いいたします。

 

紅茶のティーストアー 店主

 

あおねこのお話『ぼくの名前は「マルク」』

「そういえばマスターは名前が無いのかね?」

常連のお客さんに唐突に聞かれた。

「はい、ぼくには名前がありません」

確かにぼくには名前が無い。

ばくは青猫だし、いままで名前が無くても不便がなかったのだ。

「そうか、それなら私が名前を考えてやろう」

そういうと常連さんは大好きなディンブラティーを一口飲み、しばらく目を瞑って考え込むと、「マスターはシャガールみたいな青い夜の色をしているから、マルク・シャガールから『マルク』なんてどうかな?」

「そうですね、ぼくは小さい時からシャガールの絵が好きですし、いいかもしれませんね」

ぼくは素直にこの名前を気に入った。

常連さんは「そうだろう、そうだろう」と満足げに数回頷くと、また大好きなディンブラティーを一口飲み、手に持っていた本を読みだした。

ぼくはただの青い猫で紅茶の好きな猫だったが、これからは「マルク」と名のろう。

自由気ままな猫でも名前があるのもいいものだ。

 

あおねこのお話『シャガールが好き』

ぼくはシャガールが好きだ。
幼い時にたまたま美術館で観たときから好きで。
その時の何とも言えない、生まれて初めて覚えた感覚。
まだまだ子供でその感覚が何かは分からなかったけど、自分が本当に好きなものを見つけた時の高揚感だったと思っている。
それからは好きな絵を観ると、この高揚感が甦るんだ。

シャガールの絵には愛を感じる。
絵のタッチや色使いもそうだけど、根本的なところにね。
包まれるような優しさも感じるし、観ていると心が安らぐ。
特に青を貴重とした作品が好きだ。
何か眠る前のあの幸福感を思い出してね。
幸せな気分になる。

そうだ、「シャガールみたいな青い夜」って歌詞、JITTERIN'JINNのプレゼントって曲だっけ。
とても素敵な表現だなと思う。
ぼくもあの青い夜に包まれながら眠りたいものだ。

「ぼくは青い猫、紅茶の好きな猫」」

あおねこのお話『屋根裏部屋のようなお店』

 

ぼくのお店は1階と2階がある。
1階は茶葉の販売と小さなキッチンスペース、2階はテーブルや椅子を置いて紅茶をゆっくり楽しんでもらうことができるスペース。
ぼくはこの2階のことを「屋根裏」と呼んでいる。
なんで「屋根裏」と呼んでいるかというと、ぼくが1ヶ月ほど滞在したパリのアパルトマンを思い出す雰囲気で。
大きく古いアパルトマンの最上階にある、狭い屋根裏のような作りの部屋が何となくぼくのお店の2階似ているんだ。
外観も少し似ているし、直感的にここに決めた。

いまだにあの狭い部屋を思い出す時がある。
ベッドと小さなキッチン、ぼくがやっと入れる狭いシャワー。
窓を開けて外を見ると、絵本で見たような世界が広がっていた。
空にも手が届くような気がした。

ぼくはこの部屋を1ヶ月くらい借りて、別に何の目的もなくパリで過ごした。
朝起きてクロワッサンに木苺のジャムを塗って食べる、そしてパリ中を地下鉄で移動しながらインスタントカメラを片手に散策して、夜にはアパルトマンの前にあるスーパーでサラダと牛肉を買って夕飯にした。
たまにはファストフード店の「Quick」でハンバーガーも食べたな。
基本的にフランス語は喋れず簡単な英語しか喋れないしお金が無いので、外食と言えばサンドウィッチかハンバーガだった。
でも「カフェクレーム」だけは覚えたので、カフェでは何も困らなかったよ。
ミルクたっぷりのコーヒーはとても美味しかった。

時たま、またパリに行きたいなと思う時がある。
でも今はこのお店があるし、ぼくが大好きな萩原朔太郎はフランスに想いを馳せても実際は行けなかった。
それを考えると人生の中で何度か訪れることが出来たことだけでも幸せなのかもしれない。
あの時の思い出に似た、「屋根裏」のあるお店で紅茶を淹れているしね。

「ぼくは青い猫、紅茶の好きな猫」

あおねこのお話『今日は死ぬのにもってこいの日』

 

『今日は死ぬのにもってこいの日』だな、ふとそう感じる時がある。
晴れた日でとても穏やかな空気が流れる日。
別に死にたいと思っているわけではないのだけど、昔読んだアメリカ先住民の本を思い出してね。

こういう日は大抵、お店は暇。
だからぼくはゆっくりと気持ちを落ち着かせて紅茶を飲む。
時には本を読みながら、時には遠い異国に想いを馳せながらね。
本当はこういう日こそ店内がおしゃべりで溢れるといいのだけど、みんな遊びに行っちゃうのかな。

そんなことを考えていると常連さんのご来店だ。
「こんにちは、いらっしゃいませ」
「こんにちは、いつものディンブラでストレートをいただこう」
常連さんは決まってセイロンティーのディンブラを注文する。
ストレートティーかミルクティーかをその日の気分で変えるみたいだ。
「店長、今日はとても天気のよい日だね」
「とても良いですね」
「こんな日は死ぬのにもってこいな日だ」
「え、ぼくもそう思っていたところですよ」
「ははは、死にたいわけではないが、死ぬ時くらい穏やかに死にたいものだよ」
満面の笑みを浮かべ、常連さんはそう言った。
そのあとは紅茶を飲みながらゆっくり本を読まれていた。

ぼくの紅茶店には紅茶とちょっとしたお菓子しかない。
紅茶を楽しむのにはそれくらいで十分だと思っている。
これから親しい人とのお喋りとお客さんの好きな時間に使ってもらえたら嬉しい。
ぼくも死ぬ日が訪れるなら、こんな日に紅茶を飲みながら大好きな本でも読んでいたいものだ。

『ぼくは青い猫、紅茶の好きな猫』